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コールセンターがきつい・しんどいと言われる理由を現役スタッフが考察してみた

出勤、在宅の両方で求人を見かけるコールセンターの仕事。

興味はあるけど「やめとけ」「しんどい」「つらい」「ストレス」というネガティブな言葉が目に入ってきて、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
一方で「楽」「楽しい」というポジティブな声もありますが、どちらかといえばネガティブな声が多いのが現状。

いったいなぜ、コールセンターの仕事がきつい、しんどいと言われるのか?
そもそも、コールセンターはどんな業務を行っているのか?

現役スタッフがコールセンターの実態をお届けします。

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在宅ワークとしても注目されているコールセンター

在宅ワークを探している時に、求人で目につくのが「コールセンター」「電話対応」という業務。
出社が必要なケースもありますが、やることは基本同じなので在宅でもできる業種の1つです。

2023年6月には、映画「ザ・コールセンター」という作品が公開されました。
問い合わせてきたお相手の声に一目惚れし、個人情報を知っているコールセンタースタッフが行動していくお話しです。
この映画をきっかけに、コールセンター業務に興味を持った方もいるかもしれないですね。

コールセンターってどんな仕事?

一般的にコールセンターは「電話を受けて対応する」というイメージがあるかと思います。
実は、コールセンターといっても大きく分けて2種類に分類されるんです。

・コールセンター
・カスタマーセンター

問い合わせ先として記載されている言葉で、どちらも一度は見たことがあるのではないでしょうか。

カスタマーセンターというのは、自社顧客のサポート対応にあたる業務が一般的です。
既に商品を購入した、気になっている方へのサポートを取り扱う窓口、業務です。

一方のコールセンターは、電話対応業務全般を担う業務です。
カスタマーセンターの業務に加え、応募したい、購入したい方への手続きやご案内、クレーム処理など幅広く行わなくてはいけません。

ただし、会社によってはカスタマーセンターでもあらゆる電話対応をしなくてはいけない場合もあります。
一般的には2種類に分けられてはいるものの、カスタマーセンター=コールセンターと一緒にしているということですね。

どちらも電話で対応する業務が基本となります。

コールセンターがきつい・しんどいと言われる理由

ただ電話対応するだけで時給や給料がもらえるなんて、楽な仕事じゃん!と思われがちなコールセンター。
電話も常に鳴り続けているわけではないので、当然ながら暇な時間、暇な日というのもあります。

しかし、コールセンターの求人を探す中で必ずといっていいほど見かけるのが「やめとけ」「しんどい」「つらい」「ストレス」というネガティブな言葉。
どんな仕事にも当てはまることといえど、特にコールセンターはネガティブな声が多いイメージがあるかと思います。

なぜそのようなネガティブな言葉がたくさん出てくるのか?
コールセンターの現役スタッフが、実際に「しんどい」「つらい」「ストレス」と感じたことをまとめていきます。

その1:毎回違う人と対話するストレス

コールセンターにおいて、最もストレスとなるのが「人との対話」です。

いろんな人から問い合わせが来るわけなので、どんな質問をされるのか、どんなことを聞かれるのかはその時にしかわかりません。
また、お客様がどのようなテンションで電話してくるのか、どのような場所から電話してくるのかなど、十人十色であり全く同じケース、パターンというのは存在しないんです。

何より、「コールセンターの人は全てをわかってる」と思っている方が多く、さらには「専用の窓口」と決めつけている方も多いんですね。

コールセンターによっては、全国を対象とした窓口もたくさんありますので、例えば東京の観光地の問い合わせをした場合でも、全国の窓口に繋がることがあります。
そうなると、大阪に住んでいるスタッフであればマニュアルを読んでご案内するしかありません。

しかし、相手にとっては「東京専用の窓口」という思い込みがあるため、「なぜそんなこともわからないんだ?」とクレームになってしまう可能性もあるんです。

時には、周りがうるさい環境で電話してくる方もいます。
電波が悪く聞き取りにくい方もいます。
声が小さい方、返事をしてくれない方など、本当にいろんな人がいます。

その都度、どんなことを聞かれるのか、どんな人なのかと人と接することへの負担が非常に大きい仕事なのは間違いありません。

その2:覚えることが多い

人と対話するストレスや負担の次にきついのが、覚えることが多すぎるという点です。

コールセンターは未経験でも問題ありません。
商品や業務に知識がなくても「マニュアル」が用意されており、原則として「マニュアル」に書かれたことをそのままご案内することがほとんどです。

何を問い合わせてくるのかは人それぞれ違いますので、用件を聞いた上でマニュアルから調べてご案内するのですが、そこまでのフローチャートというものは頭に入れる必要があります。

また、いくらマニュアルがあるからといってもずっと見続けるわけにはいきません。
ある程度頭の中にインプットしていき、スムーズに応対できる力も求められてきます。

コールセンターは電話対応だけすればいいというわけではなく、他にも事務処理などもあります。
とにかく覚えることが多すぎるため、勤務開始数ヶ月は脳が疲れやすくなることを覚悟しなくてはいけません。

その3:言葉遣いに厳しい

コールセンターの方の言葉遣いは、基本的にとても丁寧だと思いませんか?
タメ口で喋ってくる人はほぼいないはずです。

というのも、コールセンターの研修で言葉遣いに関する指導があります。
敬語、尊敬語などの研修を踏まえた上で実践に移ります。

さらに、応対品質向上のために面談も実施されます。
通話は常に録音されているため、それらのデータを呼び出して良かった点、悪かった点などの指導が入ります。

口語体で喋ることもNGとされているため、常に丁寧な言葉遣いをしなくてはいけません。
なにが敬語なのか、尊敬語なのか、どの言葉が適切なのか等、言葉遣いの指導が意外と厳しく頭を抱えることになります…。

その4:電話対応だけでなく事務処理もある

コールセンターは、電話を受ける、電話をかけるだけではありません。
いつどこにかけたのか、対応の結果はどうだったのか等の事務処理も必要になります。

お客様によっては、何度も電話してくることもあるかもしれません。
過去にどんなことで問い合わせてきたのか、どんな対応をしたのか等の履歴を見返しながらご案内することもあります。

そのため、ExcelやWordなどが最低限使えること、キーボードを使って文字が打てることなどのスキルが必要になります。

事務処理が意外と面倒であり大変でもあります。

その5:ノルマがある場合がある

コールセンターといっても、窓口によって業務内容は異なります。
電話を受ける専門のところもあれば、電話をかけなくてはいけないところもあります。

電話をかけなくてはいけない業務がある場合、その日のうちに全て対応しきらないといけない。
1日に5件は契約を成功させなくてはいけないといったノルマがある場合もあります。

正直、通電率や取得率は相手次第です。
いくらこちらが最適なものをご案内したとしても、最終的に決めるのはお客さまなんですよね。

結局のところ「運」も必要になってくるのですが、ノルマがあることで精神的な負担が倍増します。

ちなみに私の業種はノルマはありません。
1日に未対応を残さないことを「目標」にしている程度なので、会社的にはかなりホワイトな企業です。

コールセンターでストレスを感じた時にしていること

コールセンターの業務において、最もきつい、しんどい、ストレスと感じるのはお客様と対話している時です。

先程も書きましたが、コールセンターには色んな人から電話が来ますので、それぞれにあった応対をしなくてはいけません。
これが想像以上に負担で、自分が思ったよりも身体的、精神的なダメージを負っています。

ときには「うわーーーーー!!」と発狂したくなる時もあります。
もうやめてやる!と何度も思ったこともあります。

では、そんな時にどうしているのか?どうやってメンタルを保っているのか?と。

休日や仕事が終わったあとに、自分の好きなことをする。
自分なりのストレス発散をする、というのはありきたりな手法ではありますが、やはり効果的なのは確かです。

ただ、それはどんな仕事にも当てはまることであり、コールセンターに限ったことではありません。
じゃあどうしているのか?

・分からないものは分からない、できないものはできないと割り切り、きちんとヒアリングした上で上司に相談する
言い方が難しいのですが、要は気持ちの切り替えが大事です。

相手にとって、私たちコールセンターは「全てを把握している人」と認識しています。

しかし、コールセンターで働いているからといって全ての知識を持っているわけではありません。
飲食店で働いている方が、全てのメニューのカロリー、原材料、調味料などを覚えているなんてのは早々ありえないことですよね。

どんな仕事でも、全てを完璧に把握している、全てを完璧にこなせる人はほとんどいないんです。
だからこそ、全てに全力ではなく、時には手を抜くことも大事。

コールセンターの場合は、毎回違う人と対話しなくてはいけません。
相手がどんな話をしてくるのか、どんなことを聞いてくるのかはその時にしか分からないですので、対処のしようがないんです。

だったら、分からないことは無理に対応せず、上司に相談すると割り切ってしまうのがいいんですね。
私も「自分で解決しなきゃ・・・」という気持ちがあったために負担が大きかったのですが、上司に「分からないものは仕方ない、ヒアリングして相談してね」と言われて気持ちが楽になりました。

コールセンターに向いている人・不向きな人

コールセンターは、人と対話するという点での負担が非常に大きい業務です。

喋り方、声のトーン、相手のテンション、電話の内容など、1人として同じ人はいません。
だからこそ、精神的な負担が多いのも事実です。

その点を踏まえた上で、コールセンターに向いている人、不向きな人をまとめてみました。

コールセンターに向いている人

まず、コールセンターに向いている人はどんな人なのか?

・人と話すのが苦でない
・気持ちの切り替えができる
・割り切ることができる

コールセンターにおいて最も大事なのは、気持ちの切り替えと割り切りです。

任されたからといって、全てを自分が抱え込む必要はありません。
分からない、できないことを無理に対応せず、上司の指示を仰ぐと割り切る気持ちが必要です。

また、クレーマーや変な人に遭遇した際に「そういう人もいるんだ」と切り替えられるのも重要。
いつまでも「嫌な人だったな」「なんでこっちが言われなきゃいけないんだ」と引きずるのはよくありません。

電話が切れたらその人とは終わり、と切り替えられるメンタルが必要です。

コールセンターに不向きな人

次に、コールセンターに不向きな人はどんな人なのか?

・人と話すのが苦手
・感情的になりやすい
・感情が表に出やすい

コールセンターにおいてやってはいけないのが、感情的になってしまうこと。

問い合わせてくる人は十人十色なので、全ての人がいい人だとは限りません。
こちらの質問に対して返事をしない人もいますし、しつこいほどに相槌を打ってくる人もいます。

正直めんどうですよね。
めんどうなんですがそれを表に出してしまうと相手に伝わってしまい、対応に関するクレームにも繋がりかねません。

また、感情移入しすぎるのも問題です。
特にクレーム対応においては、事実確認ができていないにも関わらず「そうですよね」「申し訳ありません」と同調、認めてしまう行為はNGなんです。
まずは、どういった用件でのお電話なのかきちんとヒアリングした上で、適切な対応を取らなくてはいけません。

言い方が難しいのですが「感情のコントロールができる人」でないと、コールセンター業務は難しいかと思います・・・。

コールセンターはやめておくべき?

今回、コールセンターの実態、実体験を兼ねてまとめましたが、結論「コールセンターはやめておくべきなのか?」と悩んでいる方もいるかもしれません。

確かに、コールセンターは精神的な負担が大きいです。
終わったあとの疲労感は、肉体労働並、もしくはそれ以上かもしれません。

ただ1つ言えるのは、コールセンターに電話してくる全ての人が変な人、クレーマーではないということ。
どうしてもクレームが多いイメージはあると思いますし、怒鳴られるのが怖いと思っている方もいるかも知れません。

変わった人はたくさんいても、声を荒らげて怒鳴ってくる人はほんの一握りなんです。
もちろんコールセンターの中でも、どういった部署に所属しているかによって変わりますので、一概には言えません。

私がコールセンターを続けている理由は、「丁寧な対応してくれてありがとう」という言葉がもらえるからです。

どんなお相手に対しても、こちらが感情的になったらアウトです。
クレームであればヒートアップしてしまう原因にもなります。

しかし、こちらが親身に対応すればお相手にも伝わりますし、感謝の言葉をもらえることもあります。
どんなことでも「ありがとう」という言葉って嬉しいですよね。

色んな人と話すことで、自分の中でも「人への接し方」というのを自然と学んでいけます。
仕事をする以上、人と接するのは避けて通れない道であり、コールセンターで得た人との接し方が活かせる時が来るかもしれません。

人と関わることで勉強できるという点では、コールセンターは一度は経験しておいてもいい職種だと私は考えています。

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