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Japan Postから荷物配送に関する問題メールが詐欺か検証してみた

2023年5月27日、Japan Postという名前から「荷物配送に関する問題」というメールが届きました。
内容を確認すると、関税が支払われていないために荷物が止まってしまったようです。

海外から商品などを輸入した際にかかるのが関税。
輸入ではなく商品を購入した際にもかかってくる税金です。

インターネットでよく買い物をするため、もしかして海外発送の商品があったのか?と少し不安になりました。
そこで、Japan Postから荷物配送に関する問題メールが本物なのか?詐欺なのか?

記載されているリンクをクリックして検証してみましたので、参考にしてください。

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Japan Postから荷物配送に関する問題メールが届く

2023年5月27日、1通のメールが届きました。
差出人は「Japan Post」、内容は「荷物配送に関する問題」と書かれています。

よく見てみると、関税が支払われていないため荷物が届けられないようです。
荷物を届けるために、荷物の送信を確認する必要があるようですね。

JapanPostは「日本郵便」であり、関税は「海外から輸入、輸出をした際にかかる税金」というのは知っていました。
海外発送の商品が止まってしまっているそうですが、これは本物のメールなのでしょうか?

Japan Postから荷物配送に関する問題メールが詐欺か検証

最近、あの手この手で詐欺が流行っています。
今回のメールが本物なのか、詐欺なのか、1つ1つ疑問点を見ながら検証していきます。

そもそも関税ってなに?

まず最初に浮かぶのが「関税が支払われなかったため」という点。
そもそも関税ってなに?ということになります。

先程も少し書きましたが、関税は「海外から商品を輸入する際にかかる税金」のことをいいます。
本来、海外から商品を輸入する人・輸入業者が、輸入をする国の税関に納めるんですね。

例えば、インターネットで海外発送の商品を購入した場合でもかかっているんです。
海外の業者が一度立て替える形になっており、基本的には商品代金に関税が含まれています。

つまり、海外の商品を購入した際に相手側が関税を払っていないために、こちらに商品が届かないということになるのですが・・・。
ここは大きな勘違いポイント。

仮に海外の商品がこちらに届かない場合、関税ではなく「税関」からお知らせが来るんです。
さらにお知らせが来る際は「ハガキ」でくるので、そもそもメールで来ることはありえません。

この時点でメールが怪しいことになります。

商品が届く予定があるかないかを確認する

今回のメールは、商品が届けられないという内容です。
インターネットショッピングをよく利用する方にとっては、商品が来ないのは困りますよね。

まず、こういったメールが届いた際は「自分がそのサービスを利用しているか?」という確認をしなくてはいけません。
今回であれば「インターネットで買い物をして、届く商品があるか?それが海外発送のものか?」という点です。

何も購入していないのに商品が届くことは、ほとんどありえません。
もしかするとお歳暮などのギフトが送られてくる可能性はありますが、今回は海外発送の商品です。

特に買い物した覚えもなく商品が届く予定もないので、思い当たるフシがない=詐欺の可能性と考えられます。

差出人・メールアドレスを確認する

関税が原因で商品が止まるというのは、本来メールでは届かないことです。
とはいえ、もしかしたらシステムが変わった可能性もあるかもしれないので、差出人とメールアドレスも確認してみましょう。

・差出人:Japan Post
・メールアドレス:noreplay-accounts@lecture・・・・

差出人は直訳すれば「日本郵便」です。
実際に郵便物を届けてくれるのは日本郵便なので、100歩譲って差出人はいいとしましょう。

しかし、メールアドレスを見てみると「@以降のドメインが不自然」です。
日本郵便を始め、大手企業というのは「会社名やサービス名をドメインにしている」ケースがほとんどです。

また、日本郵便からメールが届く場合のアドレスは「info@delivery.post.japanpost.jp」となっており、届いたメールアドレスとは違うのがわかります。
この手のメールが来た時は、差出人やメールアドレスを確認する癖をつけましょう。

ただし、中には本物と同じメールアドレスを使って送ってくることもあります。
メールアドレスだけで本物か偽物か判断するのは早いので、他の箇所も確認しましょう。

URLを検索してみる

次にできることは、URLの確認です。
この手のメールには、必ずと言っていいほどURL、リンクが貼られています。

今回の場合、「荷物の送信を確認する」という箇所がリンクになっています。

このままクリックすると開いてしまうので、リンクにカーソルを合わせてURLをコピーします。
コピーしたものをメモ帳などに貼り付けてみると「***ps://japanpost.app/~」というURLが出てきました。

では、郵便局の公式ホームページを検索してみます。
出てきたのは「https://www.post.japanpost.jp/」となっており、よく見るとURLが違うのがわかります。

念のため、「***ps://japanpost.app/」のみで検索をしてみます。

何も表示されず、エラーが出ました。
公式ホームページとURLが違う、検索しても出てこないという点で、ほぼ確実に詐欺と言えるでしょう。

Japan Postから荷物配送に関する問題メールについて問い合わせてみた

今回のメールは、ほぼ確実に詐欺メールと考えられますが、あくまで差出人やURL等の確認だけでの判断です。
詐欺だと決めつけるのはまだ早いということで、実際に日本郵便に問い合わせをし確認してみます。

日本郵便カお客様相談サービスセンターのお問い合わせ先
電話番号:固定電話から0120-23-28-26、携帯電話から0570-046-666
受付時間:平日 8:00~21:00 土・日・休日 9:00~21:00

Q.Japan Postという差出人から、関税が原因で荷物が届かないというメールが届きました。
これは本物ですか?
A.弊社ではそのようなメールを送ることはありません。
eお届け通知(メールでお知らせ)というサービスはございますが、登録いただいているお客様がご利用可能です。
また、日本郵便では不在通知等をメールでお送りすることはありません。

日本郵便の回答としては、荷物配送に関する問題メールは送っていないというものでした。
つまり、なりすましによる詐欺ということになります。

Japan Postから荷物配送に関する問題メールはフィッシング詐欺

今回、日本郵便に問い合わせたことで詐欺メールと発覚しました。
しかし、なぜ日本郵便という名前を使ったメールが届いたのでしょうか?

これはフィッシング詐欺と呼ばれるものです。
日本郵便の名前を使い、個人情報を抜き取ろうとすることが目的なんです。

フィッシング詐欺というのは、メールアドレスやSMSにランダムで送信されています。
特に何もしていないのに・・・と思っている方も多いと思いますが、インターネット上で自分のメールアドレスを利用すれば、いつどこで流出するかわかりません。

何かしらの理由でメールアドレスが出回ってしまうと、リストに掲載され、迷惑メールなどが届くようになります。

フィッシング詐欺は無視すればよいですが、最近は手口がかなり巧妙です。
うっかり騙されてしまう人も少なくないので、見に覚えがないメールは「常に疑う」ようにしてください。

Japan Postから荷物配送に関する問題メールのリンクを開くとどうなるか検証

日本郵便に問い合わせたことで詐欺というのがわかりましたが、リンクを開くとどうなるのか気になる方も多いかと思います。
詐欺とわかっていても好奇心には勝てないですよねw

そこで、送られてきたURLをクリックしてみました。
今回は検証のためにクリックしていますが、ウィルスなどが仕込まれている可能性があります。
絶対に真似しないようにしてください。

ということで、クリックしてみましょう!!
なんと・・・。

何も出ませんでした。
HTTP/1.0 404 Not Foundというエラーが表示されるだけでした。

いったい何のために送ってきたんだろう?と疑問に思いますが、もしかするとフィッシング詐欺と判断され、早々に削除された可能性があります。
もしくは、メールを適当に送り付けて「使用されているかどうかの確認」をしている可能性もありえます。

今回はエラーが出ることで大きな被害へと繋がる可能性はなさそうですが、だからといって興味本位でクリックしないようにしてください。

リンクを開いてしまった時の対処法

実際にリンクを開いても、エラーが出ることがわかりました。
しかし、エラーが逆に不安・・・と感じる方もいるかもしれません。

リンクを開いてしまった場合、すぐにブラウザを終了してページを閉じるようにしてください。
興味本位で何度もアクセスしないようにしましょう。

リンクを開いてしまったという状態なら、ほとんど問題ありません。

フィッシング詐欺というのは、URLをクリックしたあとに情報を入力した、アプリなどをインストールしたあとに発生しやすくなっています。
つまり、リンクを開いてしまっただけであれば、個人情報を抜き取られる可能性は低いのです。

フィッシング詐欺に合ってしまった時の対処法

フィッシング詐欺というのは、個人情報を抜き取ることが主な目的です。
今回は情報の入力どころかページが開けませんでしたが、フィッシング詐欺で情報を入力すると様々な情報を抜き取られてしまう可能性があります。

■氏名・住所・生年月日・電話番号・勤務先などの個人情報
■クレジットカード番号
■銀行口座番号
■ショッピングサイトなどのID・PWアカウント情報
■SNSのアカウント情報

場合によっては乗っ取りに合う可能性もあり、非常に危険です。
LINEなどのSNSも乗っ取りにあうかもしれません。

万が一情報を入力してしまったのであれば、早急に対処する必要があります。

クレジットカード会社へ連絡

まず、早急にやるべきことは情報を入力してしまったクレジットカード会社へ連絡し、カードを使えないようにしてもらうことです。
お使いのクレジットカード会社によって、問い合わせ先の電話番号などが異なりますので、ブラウザで調べる必要があります。

調べ方としては、「クレジットカード会社の名前+クレジットカード 停止」で検索してください。
例えば、楽天のクレジットカードの情報を入力してしまったのであれば「楽天カード クレジットカード 停止」と検索すると「カードの紛失・盗難・拾得」の案内ページがリストに出てきます。

該当するページに記載されている問い合わせ先へ連絡し、「フィッシング詐欺のホームページで情報を入力してしまったので、カードの利用停止、再発行をして欲しい」と伝えましょう。
その後の手続きは、オペレーターの指示に従ってください。

各種パスワードやメールアドレスの変更

クレジットカード会社へ連絡が済んだら、現在利用している各種パスワードやメールアドレスを変更しましょう。
パスワードは入力していないという場合でも、もしものために変更しておくと安心です。

また、フィッシング詐欺に入力したメールアドレスは廃止手続きをし、新たなメールアドレスを取得してください。
ドコモやauなどのキャリアメールを使っている方は、メールアドレスの変更を行いましょう。

変更方法やメールアドレスの廃止は、お使いのサービスによって異なります。
「ヤフーメール メールアドレス廃止」「ドコモ メールアドレス 変更」というように検索すると、公式ホームページでの案内ページがリストに出てきます。

パスワードやメールアドレスの変更は手間がかかりますが、SMSなどの乗っ取り被害にあわないためにも変えておくことをおすすめします。

フィッシング詐欺相談窓口へ連絡

最後に、フィッシング詐欺にあったという報告、相談をしておきましょう。
フィッシング詐欺には、様々な窓口が用意されています。
情報を入力してしまった後にやるべきことなども案内してくれますので、不安な方は問い合わせてみてください。

以下にリンクを貼っておきます。

フィッシング110番のホームページはこちら

IPA(情報セキュリティ安心相談窓口)のホームページはこちら

フィッシング対策協議会のホームページはこちら

1つ注意点として、フィッシング詐欺でお金やギフトカードなどを送ってしまった場合。
相談窓口に連絡してもお金は返ってきません・・・。

あくまで、このようなフィッシング詐欺があったという情報提供、被害が拡大しないためにできること、今後の注意点などのアドバイスをしてくれる窓口となります。
そのため、振り込んでしまったお金はほぼ戻ってこないものだと考えてください。

フィッシング詐欺は、巧妙な手口を使って日々進化しています。
明らかに怪しいものもあれば、今回の母の日ギフトのように美味しい話を持ってくることもあります。

常日頃から「これは本物なのか?」と疑うようにし、少しでも不審に思ったものは公式に問い合わせるようにしてください。

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